今、日本人に必要なのは勇気

今、日本人に必要なのは勇気

 勇気、これこそが私たちに今必要なのではないか、そう感じます。
 新渡戸稲造は名著『武士道』において、
「武士道の枠組みを支える三つの柱は「智」「仁」「勇」とされ、それはすなわち「智恵」「仁愛」「勇気」を意味した」
 と書いています。
 武士に限らず、人間の徳目として必要なものの一つのはずですが、第二次世界大戦後の日本ではなぜか勇気を強調することを避けてきたように感じます。なんでもかんでもすぐに戦争と結びつける人がいたからかもしれません。しかし、人生ではいろんな困難があります。それを乗り越えるために必要なのは勇気なのです。

 日本の神話を見ますと、神々も困難なことに見舞われます。八俣大蛇を退治されたスサノオ尊の話、数々の困難を乗り越えて最後には兄弟神たちを打ち払ってこの国の君主となった大国主大神の話、国を治めるため九州から東に出て大和に入られた神武天皇の話、そして、全国の賊を討伐に行かれたヤマトタケル尊の話。しかし、神々はそれらの困難を勇気を持ってはねのけられたのです。
 英雄譚ですから大きな話にはなっていますが、私たちでも同じなのではないでしょうか。人間誰しも悩みはあります。大きな困難にぶつかることもあるでしょう。しかしそこで必要なのはそれに立ち向かう勇気。古代の人も神話を伝えることによって勇気の必要性を次代の若者に知らせようとしたのではないでしょうか。
 私たちも神に習って、勇気を持って困難に立ち向かっていきましょう。

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<このページの筆者>
 中島隆広 : 出雲大社紫野教会、教会長
昭和46年京都府生まれ。名古屋大学経済学部卒業、会社員の後、パソコン部品のインターネット通販の会社を起業して経営する。会社売却の後、國學院大學神道學専攻科に入学し、神主となる。

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