出雲大社の龍蛇神と龍蛇神講

龍蛇神と龍蛇神講

 「龍」というのは中国の想像上の動物ですが、日本においては古代から「蛇」の信仰と結びつきいわゆる「龍神信仰」が広まっていました。
 蛇は水神として信仰され、川や池沼の神として農耕の神となり、雨と結びついて雷神となりまた海の神ともなり豊漁を祈り、また龍宮の神とも呼ばれてきました。

 その龍神信仰の中でもっとも有名なものが出雲大社の龍蛇神の信仰「龍蛇神講」です。

龍蛇神とは

 八百万の神々が出雲にお集まりになる旧暦十月、一般には神無月、しかし出雲では神有月と申しますが、その頃になると、風が強くなり、海が荒れてきます。そんな時期に出雲大社の近くの浜ではウミヘビが打ち上げられることがあり、その蛇は背は黒色ですが、腹はオレンジ色や黄色で、夜に泳いでいるところを照らすとまるで火の玉が近づいてくるように見えるそうです。最近は海流の関係で上がらなくなったそうですが、昔は打ち上げられた蛇は出雲大社に奉納されました。その蛇は大国主大神のお使い神であり、八百万の神が出雲に来られるときに先導される神だと信じられ、そして人々は祝福をもたらす神「龍蛇さま」とお呼びして篤く信仰してきました。

 旧暦十月十日、稲佐の浜に八百万の神々をお迎えする出雲大社の神迎神事の際には、龍蛇さまが安置され、神事が執り行われます。そして、龍蛇さまは八百万の神々の依り代である神籬(ひもろぎ)の先導として出雲大社までの神迎の道を進みます。そして、神迎祭においても安置されお祭りが行われます。その後一週間の神在期間は龍蛇さまが奉安され、一般の人も奉拝することができます。

龍蛇神の霊力

 また、大和朝廷が出雲の龍蛇神の霊力を重視したのではないか、という説があります。古事記や日本書紀を読むと、出雲の存在が非常に大きく扱われていますが、その理由として、國學院大學教授の新谷尚紀氏は著書「伊勢神宮と出雲大社」(講談社選書メチエ)の中で以下のように述べられています。

 「毎年、西方からの荒れる海流に乗って寄り来る霊妙な龍蛇を迎えて祭り、出雲の王はその自然的霊威力を自らの霊肉に受け取り、その祭祀王としても文化的霊威力を更新しつづけていた祭祀王であったと考えられるのである。
 それに比べて、倭の五王以来、大和の王権に欠けていたのは、その呪術性であり宗教性であり根源的な祭祀王としての霊威力という属性であった。」


つまり、大和の王は強大なエネルギーを持つ出雲の王と出雲の龍蛇神の霊威力を取り込みたかったからではないか、ということです。

龍蛇神講

 この神秘的でかつ強力な霊力を持つ龍蛇さまを熱心に信仰する人々によって、出雲大社の宮司家である千家国造家、その千家国造館と出雲大社教では「龍蛇神講」が結ばれてきました。 「龍蛇神講のおすすめ」というパンフレットには

「水に住む”龍”の信仰からは火難、水難の守護神と仰ぎ、地に住む”蛇”の信仰からは土地の禍事、災事を除かれる大地主神とあがめ、この二つの信仰が融合し一体となって、各々の家庭の開運、繁栄をお導きいただく”縁結びの神””福を授ける神”として慕われていらっしゃいます。」

とありますが、この出雲の龍蛇さまの信仰は、大国主大神のご神徳とともに、全国に広がり、火災、水害から家を守る神様、豊作、豊漁をもたらす神様、そして開運の神様と崇められてきました。また特に関西では商売繁盛の神様としても熱心に信仰されています。

 この「龍蛇神講」に加入すると、龍蛇神の掛軸と龍蛇神守護のお札が授与されます。
また、神迎祭でのご神幸の際には金色の神迎御幣が頂けますので、この特別の御幣をもって、神迎神事に参列し、出雲大社まで進まれる八百万の神さまのお供をすることができます。そして、翌日の神在祭の後に「龍蛇神講大祭」が行われますので、これに参列することができます。神迎祭、龍蛇神講大祭に参列できなかった方には御幣と龍蛇神守護のお札が送られます。


龍蛇神講員のみに与えられる金色の御幣

 龍蛇神講加入の際のお初穂料は5千円、毎年お納めする謝恩金は3千円となっています。毎年納めることになります。残念なことに、一年、二年で謝恩金を納めなくなってしまった方がいらっしゃいます。みなさん入る時は一年たったの3千円ですよね、と言われるのですが、入金に行くのが意外に面倒なのでしょうか。
 とりあえず入ってみようかなという人よりは、
「強く出雲の龍蛇神を信仰される方」
「毎年神在祭の神迎神事に参列する方」
に向いています。

 この有難い龍蛇神講に加入するには、お近くの出雲大社教の分祠、分院、教会、講社にお問い合わせください。出雲大社紫野教会(075-491-2943)でもお取次ぎをしております。

龍蛇神講大祭

 神迎祭の翌日、神在祭の後には神楽殿において、講員のお祭「龍蛇神講大祭」がご奉仕されます。 龍蛇神講大祭では講員のますますの開運、繁栄が祈念されます。講員にはお祭りの後に直会(なおらい)が頂けます。

 出雲大社の神迎祭、神在祭に一度参列されると大変感激して、毎年来るようになった方も少なくありません。そういう方はぜひ龍蛇神講に入って頂き、より一層のおかげを頂いて下さい。

龍蛇神奉拝

 神在期間中、八百万の神々を先導された龍蛇神が境内に奉安されます。かなりの人が並ばれますが、ぜひ奉拝しておかげを頂かれて下さい。

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