出雲大社神在祭の神迎神事、神迎祭

出雲大社神在祭の神迎神事と神迎祭

 毎年、旧暦の十月に行われる出雲大社の神在祭。
 まず最初に行われるのは八百万の神々をお迎えする「神迎神事」です。
 
 最近、この神迎神事に参列される方が非常に多くなりました。しかし、このお祭りは夜に行われますので、内容がわからないと、何がなにやらよくわかりません。ですから、単なる観光、見物の気分で行くとあまり面白くないかもしれません。正直なところ、ただの観光というか珍しいものを見たい、というだけならば他に面白いものがあるでしょう。しかし、神事として見るならば、これほどありがたい神事に参列できることはなかなかありません。

稲佐の浜が夕闇に包まれる
稲佐の浜が夕闇に包まれる

 旧暦の十月十日、出雲大社より西へ15分ほど歩いたところにある海岸「稲佐の浜」が八百万の神々をお迎えする斎場になります。稲佐の浜は国譲り神話の舞台でもあるところです。午後7時前、真っ暗になった浜辺にかがり火が焚かれ、斎場に神職が参進します。そして祭典が始まります。波の音だけがする静寂の中、祝詞が奏上され、八百万の神々がお着きになります。

 旧暦10月は新暦では大体11月になることが多いのですが、その頃の日没は午後5時頃ですので、祭事が始まる午後7時は真っ暗になっています。最近は参拝者がかなり増えたため、祭事を近くで見ようとすると、明るい時から待っていないと難しいようです。また、砂浜ですので、足元、靴にご注意下さい。
 稲佐の浜の北側の入り口では、白い紙の「神迎御幣」を頂くことができます。これを持ってお祭りで祈念してください。御幣は数に限りがあり、無くなることもあります。


白色の神迎御幣(龍蛇神講員の人は金色)

 神迎神事はあくまでも神事ですので、野球場やテーマパークのように傾斜するスタンドがあってみんながよく見られるようにはなっていません。マイクとスピーカーが用意されているわけでもないですので、祝詞を読む神職の声もなかなか聞き取れません。
 そのため、位置によってはよく見ることができず、よく聞こえず、何をやっているのかよくわからない、という人も出てきます。そこで友達と雑談する人が出てきたり、小さい子供さんだと退屈してしゃべり出す子も出てきます。わからないでもないのですが、周りにいるとこれらの声が非常に気になります。ですから、祭事が始まったら一切しゃべることをやめて、心を静めて八百万の神々をお迎えしましょう。全く見えなくとも、その場に一緒にいることが大切なのです。
 また、お祭りの最中、また神々が進まれる時に、写真を撮る人がいますが、失礼にあたりますのでやめておきましょう。フラッシュは迷惑ですし、神職に直接浴びせると目が一瞬見えなくなって危険です。

 神々は二本の神籬(ひもろぎ。大きな榊の枝に紙垂(しで)をつけたもので、これに神さまが宿られる)に宿られます。神籬を直接見るのは失礼ということで、絹垣という、白い大きな布で囲われます。そして神籬と神職たちは龍蛇さまと呼ばれる龍蛇神の先導により出雲大社に向かいます。一般の参列者も神迎御幣を持ちながら、神々のあとに付いてお供します。
 
 我々も稲佐の浜から出ようとしますが、浜には数カ所しか入り口がありません。そして神々と神職の列が出られた口にみんな殺到しますが、狭いので大混雑となります。慌てずに出ましょう。押したりすると危険です。南の方にも入り口がありますから、そちらからも出てください。
 毎年神在祭の時期は天候が荒れることが多く、雨が降ることもよくあります。雨の場合は神籬は濡れるのを避けるためバスで移動されます。その場合でも私たちは神さまの道を歩いてまいりましょう。なお、あまりに荒天の場合は、危険を防ぐために稲佐の浜での神事が中止になることもあります。その時は上宮で神職のみのお祭りを行いますので、私たちは神楽殿の前で神々をお待ちします。


神迎の道は広い道を直進しません

 稲佐の浜から出雲大社への道は、バスや車が通る広い道ではなく、「神迎の道」と呼ばれる細い道を進まれます。稲佐の浜の信号から一本目の細い道を右折します。夜だと見落としがちですが、道にしめ縄が張られている細い道が「神迎の道」です。

八百万の神々がお通りになる神迎の道
少し見えにくいですが、電柱の間にしめ縄が張られています

 しばらく進んでから一度左折します。しめ縄があるのでわかると思います。そこからは真っ直ぐに進みます。「大社焼きそば」が有名なきんぐさん、おそばのかねやさんや荒木屋さんの前を通り、出雲大社に向かいます。神迎の道は昔からの町を通る細い道です。両側は民家が建ち並んでいます。ですので騒ぐと迷惑が掛かります。しゃべってはいけないという決まりがあるわけではありませんが、ご神幸について歩いていくわけですので、必要なこと以外は話さず、精神を集中して静かにお供しましょう。

八百万の神々がお通りになる神迎の道
八百万の神々がお通りになる神迎の道

 神迎の道を進むと、出雲大社の南の入り口である勢溜(せいだまり)に出てきます。そこから境内に入り、松の参道を進み、銅鳥居をくぐり、神々は大しめ縄のある神楽殿に入られます。稲佐の浜から神迎の道を通って出雲大社神楽殿までだいたい20~30分程度歩くことになります。

 最近は本当に参列の方が増えたため、神々のお供をした参列者全員が神楽殿には収まりきりません。入ることができる人の方がはるかに少ない状況です。以前は浜に行かず最初から神楽殿で待っている人や、先回りして神楽殿に入る人がいて、その人たちですでに一杯になっていて、きちんとお供した人が全く入れないという状況でした。
 そこで、最近はお供していた人だけが神楽殿に入れるようになりました。ただ、お供した全員を神楽殿には収容できません。こうなると次は先に行こうとして、走ったり、他人を押しのけるように先を急いだり、または近道して最後に合流しようとする人などが現れるようになりました。
 しかし、思い出してください。大国主大神さまは自分で切り開いたこの国を皇孫お譲りになった神さまです。他人を押しのけたり、ズルをしたり自分だけいいように立ち回ろうとする人のことをどう思われれるでしょうか。神さまは見ておられるのです。神楽殿になんとか入って神迎祭も見たいと思うのは自然なことですが、無茶をしてはいけません。
 また、神迎の道を急ぎ足で走る人もいますが、なんとももったいないことです。この神迎祭は稲佐の浜で神々をお迎えして、まずは出雲大社までお供するのが本義であり、大切なことでなのです。おかげもそこにあるのです。なんとなくみんな急ぎ気味で歩きますが、それよりも自分のペースで大切に歩きましょう。

 神楽殿にて出雲大社の千家宮司(出雲国造、信徒は国造(こくそう)さまと申し上げます)始め神職が神々をお迎えし、「神迎祭」のお祭りがご奉仕されます。大国主大神さま、そしてお着きになった八百万の神々にご神饌が供せられ、宮司の祝詞が奏上されます。巫女舞が奉ぜられ、参列の総代さんや来賓の方々の玉串拝礼が行われます。
 神楽殿は土足禁止、撮影禁止、携帯電話オフですので、入られた方はお気を付け下さい。
 お祭りが終わると、神々の宿られた二本の神籬は神楽殿を出られて、それぞれ神在祭期間中の宿舎であります東西の十九社にお泊まりになります。

 お祭りが終わるのはおおよそ夜9時頃でしょうか。帰りも大混雑します。慌てずにお帰り下さい。
 神迎祭の夜、終了後には臨時バスと臨時電車が出ることがあります。
  一畑バス 出雲大社→JR出雲市駅
  一畑電車 出雲大社前駅→松江しんじ湖温泉駅、電鉄出雲市駅
 時間等はそれぞれの会社のホームページをご覧下さい
 
 神迎祭がご奉仕される神楽殿
神迎祭がご奉仕される神楽殿

お問い合わせ

 このページは全国にある出雲大社教の教会の一つ「出雲大社紫野教会」によるページです。毎年、神在祭、神迎神事に京都から参加しておりますので、ご質問下さって構いません。わかる範囲でお答えさせて頂きます。
 出雲大社紫野教会 電話 京都075-491-2943

 ただ、神迎神事、神迎祭について正式にお知りになりたい場合は以下のところにお問い合わせ下さい。
  出雲大社社務所 TEL 0853-53-3100
  お問合せ時間 午前8時30分~午後5時

※「出雲大社紫野教会」は全国に100以上ある出雲大社教の教会の一つです。京都市北区で大国主大神さまをお祀りし、ご参拝、ご祈願ができます。また、お札お守りなどの授与を行っています。気軽にお参り下さい。

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